[特別企画] 社員インタビュー 社長編 Vol.2

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今回はNDiSの社長になられた今感じる仕事に対するやりがいや苦労について、熱く語っていただきました。

* 一番やりがいを感じる仕事、作業

―― 一番やりがいを感じる仕事、作業は何でしょうか?

弊社社長向阪(以下略 K): 若い頃、学生のときは化学工学を勉強していた。勉強したことを活かせるところがいいと思って、積水化学に就職した。
 積水化学といったら、技術を使い、設備を導入して使う側、ユーザね。実際にプラントを作って、それを輸出するとか、作るのはメーカー。私はユーザへ行きたかった。
 自分が設計した設備が目の前で動いて、すぐ実績が出る。いい悪いがすぐでる。そういうのがやりたくて入ったら、たまたまそういう仕事をさしてもらって…自分の設計したやつが、思うとおりに動いたときは、めちゃめちゃうれしい。

―― 立場が上になってくると、抽象度の高い仕事、上流工程とか、直接結果が見えないような仕事が増えてくると思うんですが、そこならではのやりがいというのはあるんでしょうか?

K: 10年ぐらい前から、何がおもしろいかって言ったら、結果じゃなくて、メンバーの人たちが、今でいうとあなたたちが、やりがいを感じてくれたときが、一番うれしいですね。
 今の僕の仕事って自分がなんか手を出して、なんかしらの成果物を作るというものじゃない。工場長のときから、みなさんがやりがいを持って仕事してくれってずっと言い続けてたんやけど、誰かが『やったー!できました!!』って言ってたら、そんときはやっぱうれしいな。それが今の僕のやりがいかもしれへんね。


* 管理職、またはリーダの最大の苦労

―― 管理職、またはリーダの最大の苦労とはどんなものでしょうか?

K: 自分で全部できないこと。

―― もどかしくなるってことですか?

K: というときもあった。工場で働いてたとき、上の立場になっても、作業をやりたくてしかたないんやね。でもあんまりやりすぎると、下も育てへんから、仕方なくやってもらう。やってもらって出来栄え見たら、自分でやった方がええのできるわって思うんやけど、そらぁ、経験が違ったら、出来栄えも違うわな。

―― まさに今、それを感じます…
上の人たちがやったらさっと終わるのに。僕らがやったら遅いし、出来も悪い。

K: でもおんなじ人がおんなじやり方でやってたら、組織が成長せんからなぁ。
同じやり方でやらんとあかん作業ももちろんあるやけど、全部を引き継ぐ必要はないな。

―― 部下の育成方法とか、気をつけていることとか、どうしようかなとか学んだこととか、ありますか?

K: 部長ぐらいの立場から、そういうことで悩んでてたわ。例えば工場で現場まわって、いろんな人と話をする。そのとき、不満を言ってくる人もおれば、仕事の話をする人もいて、色々言われたり言ったりするけど、全てを覚えてない。それから手帳をもつようにした。自分が言ったことを書くようにした。でも絶対無理ってすぐわかった。全部なんて書ききれんし、時間的にも無理やわな。
 で、何をしたかって言ったら、『自分の判断の軸をずらさない』、それしかないなとわかってきた。これが一番大事。そうすると、だいたい前に言ったことに近い、正反対な話はしないってことに気がついた。今できてるかはわからないが、上の立場になったらそういうことが大事やな。

―― まさに私達もそうですが、上の人に報告したときに、前と全然違うことを言われることがあるんです。前打ち合わせしたときは、それはやらんでいいって言ってたのに、後で報告にいったりすると、あれはまだ出来てないんかとか…

K: 違うことは絶対あるんよ。

―― それは仕方ないですよね。

K: この立場になって思うけど、そんなん全部覚えてるなんて無理。

―― ささいなことが違ってもいいけど、本質的なところが違ってなければ…てことですねぇ。他にもありますか?

K: 10年ぐらい前…45ぐらいのときに、悩んでたことがあった。僕が上の立場になって、僕らと世代が違う人達と仕事をするようになったとき、なんかマニュアル人間みたいな人らばっかりやねんな。課長とかの立場のときで、例えば、部下らがデータとって、なんかのグラフを書いてきたとする。僕が「こうゆう絵書いてきた方がわかりやすいんちゃう」って言ったら、絶対後でその通り書いてきおんねん。今でもそうやけど、「こんな考え方でけへんか?」って言ったら、必ずそういう見方されるから、「例えばやで。例えばこうゆうときにこうゆうアプローチするとかあるやん、例えばやで!」と、考えが固定されへんように意識して言ってる。
 さっきと同じ話で、同じ人間作ってもしゃーない。上が言うことに従いつつ、さらにいいものをどう作ったらええか考える、そういうのは僕ら世代は得意やった。絶対こうしろっていう指示はあるよ。それはもちろん守らんとあかんけど、でもそういうのは割とすくないやん。

―― 若手は気をつけないといけないですよね。気をつけるというより、たぶん何やりゃいいかさっぱりわかんない状態で、そういう風にいわれるともうそれ以外思いつかない状態になるんでしょうけど。

K: 上から言われた実験をやってるときも、僕らの時代はただ作業としてやるんじゃなくて『これは違うなぁ、こっちの方がいいと思うんやけどなぁ。』って考えたりしてたよ。だからさっさと言われた実験は終わらせて、自分の考えたのを試したりしてた。言われたとこはやらんなあかんと思うけど、こうしたらええんちゃうかなぁと思ったら、絶対試してみたいんよ。ほんだらやらなあかんことは、さっさと終わらせたいからものすごいはよできる。生産性めっちゃあがるで。
 それで、「言われたことはやりましたが、実はこんなこともやってみたんです。こんな成果もでます。こっちの方がよくないですか?」って上司に言うんや。やってみた事実、結果がなったら、「こういう方がいいんじゃないですか?」と仮説を言ったって、経験ある上司が言ってきた実験やから、だいたい下の者が間違ってること多い。こういうのあるんですけどって考えたなら、やってみて結果だして、成果をみせんとしゃーない。もちろん人によるけど、そういう人たちが減ってきた気がするなぁ。


* キャリアプラン

―― 新人のころに思い描いていたキャリアプランどおりでしょうか?また、思い描いていた自分になれていますか?

K: さっき言ったように、実際ものが目の前でできるのが好きやったから、工場希望やって、積水時代はずっと工場やってん。積水化学技術屋で60人ぐらい同期おったけど、ずっと工場でしか勤務していないのは私だけ。

―― それは異動の願いがきても断ったんですか?

K: そんなんできません(笑)たまたま。NDiSにくるまでずっと工場で働いて、その中で立場がかわっていって、一番下から一番上まで経験さしてもうた。
 本題に戻ると、キャリアプランは本格的には思い描いていません(笑)だけどやりかったのは、ものづくり。ちゃんとは思い描いていないけど、やっぱり上の立場になりたいとかはあった。立場が上になったら、自分がやりたい、できる範囲っていうのが広がる。入った頃から上の人たちを見とってそう思ったから、上の立場になりたいとは思っていた。

―― 何十年後とかまで思い描いていましたか?

K: (首を横に振る)

―― そんな先のことをちゃんと描いても、状況もかわるでしょうし。この質問っていかにも就職雑誌に書いてあるような質問で、普通はそういう風には考えないもんですよねぇ。
 でも最近私達は期末の面談の度に聞かれますよ。5年後10年後のキャリアプランどうするのとか。

K: こんな仕事がしたいとか、こういうことやりたいからあの部署行きたいとかは思ってたよ。

(続く)

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